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なぜハードロックナットが必要とされるのか

ねじのゆるみ防止対策として、様々なゆるみ止め部品が存在します。その種類は世界中で何十種類と存在していますが、それぞれ効果には大きな差があります。

  • ねじの戻り回転を防止できる種類のもの
  • ねじの戻り回転を遅らせるタイプのもの
  • ねじの脱落だけを防止するもの
  • 締付け後の被締結体の「なじみ」や「へたり量」を補うもの

このように防止対策とひとくちに言っても、効果は様々です。

従って、ねじのゆるみ防止対策を行うためには、それぞれ目的にあった部品の選択が必要になってきます。

まず、ねじのゆるみには一般的に考えられている「ねじが戻り回転してゆるむ」場合と、「ねじが戻り回転しなくてもゆるむ」場合の2種類に大きく分類されます。

 

ねじが戻り回転しなくてもゆるむ場合

ねじ締結体に作用する外力の方向と大きさを算出し、それによって締結機能に異常をきたさないようにねじ部品を選択。バラつきを考慮したねじの締付けを行うことができれば、おおよそねじのゆるみを防止することができます。
*詳細は「ねじ締結技術ナビ」の「ねじ締結体の設計」をご参照ください

 

ねじが戻り回転してゆるむ場合

特にボルト軸直角方向の繰り返し外力をうける環境下においては、必ずと言ってもいいほどねじがゆるみます。そのため、ゆるみ止め部品の併用が推奨されておりますが、その中で最も効果が高いのは、接着剤方式とダブルナット方式です。

それ以外の方式は残念ながら、ほとんど効果がないか効果が限定的であると多くの文献には記されています。

ただし、接着剤やダブルナットを使用する場合でも、適切な取付け作業を行わなければ効果がないと書かれています。では実際に適切な取付け作業が現場で出来るかというと、ほとんどが困難でなされていないのが現実です。よって、十分なゆるみ止め防止対策が行えないため、定期的なねじの増し締め作業(定期的なメンテナンス作業)を行っているのが現状ではないかと思われます。

こうした現状の中、当社のハードロックナットは凹凸の性質の異なるナットで完全にロッキングしていくため、「どのねじ締結体でも必ずゆるむ」と言われる「ボルト軸直角方向の繰り返し外力」が与えられたとしても、ねじの戻り回転がおこりません。そして、初期の締付け力が長期間保持できるため、世界でも類を見ない性能をもった商品となっております。

 

これまでも、これからも、社会の安全のために「ハードロックナット」

その実績は常に厳しい環境下にさらされている鉄道、鉄塔、高速道路、橋梁といった社会のインフラ設備から、原子力火力、水力、風力などの発電設備、連続可動を実現する工場設備の工作機械や産業用ロボット、特殊車両、高度研究施設、人工衛星に至るまで、国内外の様々な分野で45年以上ご使用頂いています。

 
今後は、更なる人口減少やデジタル化の流れに伴い、自動化・無人化・スピード化が進む社会において継続した安全性を確保するため、ハードロックナットが益々必要とされていくと考えています。
*詳細はねじ締結技術ナビ「ゆるみ止め部品の種類」「ゆるみ試験」「ゆるみ止め部品の評価」をご参照ください。
 
ハードロックナットの構造説明
ハードロックナット 特徴
ダブルナット

ゆるみ止め部品の有効性
初期ゆるみ対策 ばね座金等 有効性 小
軸力消失防止 割りピン、ナイロンナット等 有効性 中
戻り回転防止 ダブルナット、接着剤、ハードロックナット 有効性 大

どのようなねじ締結体でもゆるむ環境
⇒ボルト軸直角方向の繰返し外力

 

有効な対策
① 接着剤方式 現場でねじを脱脂し付着後24時間乾燥さすのは困難
② ダブルナット方式 羽交い絞めのロッキング作業は困難
③ ハードロック方式 誰でも簡単にレベルの高い施工・維持管理が可能