機器や部品の選定のコスト計算は初期費用だけではなく、使用する期間全体でどの程度の費用がかかるのか、試算することが大事です。
特に保守・点検が発生する場合は、コストに占める人件費の割合が高いため人件費を極力抑えられる機材や部品の選択が重要になってきます。
トータルコストオペレーション比較での要素は下記の通りです。
初期費用=機器代、部品代+設置工事費(人件費)
維持管理費=保守・点検(人件費)+保守での機器、部品代
一例としてハードロックナットと一般ナットのトータルコスト比較を下記に記載します。
定期的な保守・点検が必要とされる市場を例にとり、
仮に、部品の使用個数:450万個、保守拠点箇所:500箇所と設定致しました。
結果として、5年間で約60億円の費用差が発生します。
*保守・点検費用つまり人件費がトータルコストに及ぼす影響の大きさが、お分かり頂けると思います。
イニシャルコスト(材料代)
(単位:円)
項目 | 単位 | 一般ナット | ハードロックナット |
---|---|---|---|
ナット単価 | 円 | 90 | 360 |
全数量 | 個 | 4,500,000 | 4,500,000 |
ナット総額 | 円 | 405,000,000 | 1,620,000,000 |
点検費用
(単位:円)
項目 | 単位 | 一般ナット使用の場合 | ハードロックナット使用の場合 | ||
---|---|---|---|---|---|
月単位 | 年単位 | 月単位 | 年単位 | ||
人件費 | 円/人 | 35,000 | 35,000 | 35,000 | 35,000 |
作業回数 | 回/月 | 3 | 36 | 1 | 12 |
作業人数 | 人/回 | 3 | 3 | 2 | 2 |
管理エリア | 箇所 | 500 | 500 | 500 | 500 |
人件費総額 | 円 | 157,500,000 | 1,890,000,000 | 35,000,000 | 420,000,000 |
トータルコスト
(単位:千円)
1年目 | 2年目 | 3年目 | |||
---|---|---|---|---|---|
材料代 | 点検費用 | 合計 | 点検費用 | 点検費用 | |
一般ナット | 405,000 | 1,890,000 | 2,295,000 | 1,890,000 | 1,890,000 |
HLN | 1,620,000 | 420,000 | 2,040,000 | 420,000 | 420,000 |