一見シンプルに見えるねじ部品ですが、JISにも数多くのパラメータが規定されています。加えて弊社の製品には、緩み止めに関する重要なパラメータが存在します。簡易的に測定・確認を行うのであれば、一般的なノギスやマイクロメータ等で事足りるのですが、より詳細な解析を行う為には高精度な測定機器が必要になります。
ここでは、私たちが保有する測定機の一部をご紹介します。
<Mitutoyo製 CNC表面粗さ・輪郭形状測定機FORMTRACER Extreme>
型式 | SV-C4500CNC |
測定範囲 | X軸/200mm Z1軸/60mm Z2軸/300mm |
分解能 | X軸/0.05μm Z1軸/0.01・0.001・0.0001μm Z2軸/0.05μm |
指示精度 |
X軸/±(0.8+4L/200)μm L=測定長さmm Z1軸/±(0.8+|2H|/100)μm H=水平位置からの測定高さmm Z2軸/±(1.5+10H/1000)μm H=Z2軸測定高さmm |
スタイラスと呼ばれる触針先端の触れた形状をPC上で可視化することができます。
検出器を交換することにより、1台で表面粗さと輪郭形状をCNCプログラム測定又は手動で測定できます。形状測定では、被測定物を動かすことなく両側円錐スタイラスによる上下面連続測定が可能でZ2軸を動かしても測定値を保持できることが大きな特長です。
これにより、比較的大径サイズの製品測定にも対応し、ねじ形状断面を非破壊で解析することはもちろんのこと、内径や有効径、ねじ山の角度等の接触式による精度の高い数値測定が可能です。表面粗さ測定機能は加工箇所の表面粗さ測定に活用しております。
<Mitutoyo製 マニュアル三次元測定機>
型式 | Crysta-Plus M443 |
測定範囲 | X軸/400mm Y軸/400mm Z軸/300mm |
最小表示 | 0.0001mm |
被測定物にプローブと呼ばれる測定子を接触させ、三次元的な座標位置を取得し、寸法等のデータとして演算することができます。弊社製品において凹凸部の「はめあい寸法」は緩み止め機能に対して非常に重要です。その寸法を管理する為に欠かせない生産治工具の寸法測定や精密な測定を必要とする製品に使用しております。
<KEYENCE製 ハンディプローブ三次元測定機>
型式 | XM-1200/1台 XM-2200/1台 |
測定範囲 | 600mm×300mm×200mm |
指示誤差 |
ステージロック時±8μm ステージアンロック時±(10+L/100)μm |
被測定物に手持ちのプローブを接触させ、カメラでプローブの三次元的な座標位置を取得し、寸法等のデータとして演算することができます。優れたユーザーインターフェースで門型よりも取り扱いが簡単、本体も堅牢であることから、シビアな加工・測定精度が要求される製造現場での自主検査に使用しています。
<KEYENCE製 画像寸法測定機>
型式 | コントローラー/IM-6500 ヘッド/IM-6020 |
測定範囲 | 広視野測定/φ100mm 高精度測定/φ25mm |
測定精度 | 広視野測定/±5μm 高精度測定/±2μm |
あらかじめ測定設定データを作成しておくことにより、被測定物をステージに置いてボタンを押すだけで複数箇所の測定が一括でスピーディに行えます。簡単な操作と測定作業者による誤差が出にくいことが特長です。
特に微小サイズの製品における偏芯量※の測定は一般的な測定工具類では困難を極めます。画像寸法測定機は、そのような製品の測定が可能となるだけでなく、数量や測定箇所が多い製品の測定において、検査工数の削減に繋がっています。
※偏芯量:緩み止め機能に重要な寸法の一つで、ねじと凸加工部の中心間距離を指します。
<KEYENCE製 マイクロスコープ>
型式 |
本体/VHX-6000 ステージ/VHX-S660 レンズ/VH-ZST |
撮像素子 |
1/1.8型 CMOSイメージセンサ 実効画素1600(H)×1200(V) |
ステージサイズ | 233×185mm |
レンズ倍率 | ×20~×2000 |
一般的な顕微鏡観察機能の他、深度合成や3D形状表示及び計測等の多彩な機能があります。目視では見えにくい微小サイズの製品外観を観察したり、評価試験品の破断面観察などに活用しております。
<Mitutoyo製 硬さ試験機>
型式 | HR-430MR |
対応硬さ | ロックウェル(HRC) |
最小表示 | 0.1HR |
自動ハンドルブレーキ付きで容易に硬さが測れます。製品そのものや製品材料における熱処理硬度、技術試験に用いる試験サンプル及び治具類の硬さ確認等に使用しています。